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2025.11.01

歯科業界は狙い目市場!~これから拡がるフィールドへ

「歯科業界って、先があるのかな?」

仕事を探し始めるとき、「業界」と「職種」を絞って考え始める方も多いでしょう。
「この業界はこの先もずっと残っているのか」という点は、その過程において重要な観点になり得ます。

では、「歯科業界に先はあるのか」という疑問。
答えは、「あります」。

「医療だから当然では?」という疑問はあるかと思うのですが、ここでの「先」とは、「発展・拡大の機会がある業界かどうか」という意味でお話ししたいと思います。

歯科業界は狙い目市場!~これから拡がるフィールドへ

歯科業界の現状

本題に入る前に、歯科業界の現状について、少し触れましょう。
歯科医院は現在、日本全国に約70,000件あります。
これは、日本全国のコンビニの数(約57,000件)よりも多く、つまり働き先としては全国どこでも困らない、ということです。

歯科業界の今後

さて、歯科業界に先があるか、という点ですが、今後確実に、患者さんとなる人の母数は増えてくると思われます。

令和7年6月26日に、「令和6年歯科疾患実態調査」の結果が公表されたのですが、これまで上がり続けてきた歯科検診受診者の割合が63.8%を記録し、今回初めて6割に乗る結果となりました。

この数字の裏にあるものは、「歯と口腔の健康を守りたい」という意識の拡大、そしてそれを支える制度・環境の整備です。
厚生労働省や自治体レベルで、働く世代の定期的な歯科検診の受診率が低いことに対し、現在厚生労働省が「国民皆歯科検診」と銘打って、歯科への受診をすすめる取組みも推進されています。

こうした社会の変化を背景に、歯科医院の役割はこれまで以上に大きくなっており、歯科助手という立場には、ますます可能性が広がっているのです。

「歯科受診のイメージ」が変わってきた

まず、受診率上昇の背景を押さえておきましょう。
昔は「痛くなったら歯科を受診する」というスタンスの患者さんが多く、予防意識はそれほど高くありませんでした。
しかし、最近では、「悪くなる前に手を打つ」「定期メンテナンス」が当たり前と考える人が増えています。
これは歯と全身の健康の関連性、QoL(生活の質)への関心の高まりといった広い健康意識の変化ともリンクします。

こうしたイメージ変化の追い風があるからこそ、受診率が着実に伸びているのです。

そして、歯科業界側も、予約システムの改善、情報発信、患者コミュニケーションの強化などを通じて、検診受けやすさを向上させてきました。
これも、受診率向上の要因と考えられます。

いまや、歯科医院は「ただ痛みを治す場所」から「健康維持・予防を支える場所」へと変化しています。
そんな中、必要なのは診察を行う歯科医師だけではありません。
歯科衛生士や歯科助手も必要になるのです。

なぜ今「歯科助手」なのか

歯科医院において、歯科医師や歯科衛生士の業務が診療・処置・専門的保健指導だとすれば、歯科助手はその周囲を支え、医院運営を滑らかにする潤滑油のような役割を担います。
今後特に受診率が高まってくるからこそ、歯科助手に期待される役割を挙げてみましょう。

歯科業界は狙い目市場!~これから拡がるフィールドへ

患者対応・誘導業務

歯科検診を受けようという人が増えれば、必然的に来院数も増える可能性があります。
来院から受付、問診票記入、検診前後の案内、会計対応など、医院での患者さんの導線を支える業務はますます重要になります。
特に初めて来院する人に対して安心感を与え、次につなげる「医院の顔」になるという責任とやりがいもあります。

検査補助

歯科検診に伴う口腔内スクリーニング、各種測定(歯周ポケット、歯石の有無、歯肉の状態など)に使う検査器具の準備や片付けなど、歯科医師や歯科衛生士といった専門スタッフがスムーズに診療・検診できるように支える役割が増えます。

患者さんへのフォロー・受診勧奨

来院後のフォロー(次回検診の案内、リコール管理、案内はがきや電話連絡)といった定着支援業務は、医院の継続利用を支える重要な要素です。
検診を受けてもその後につながらなければ意味が薄くなります。

院内運営補助・バックヤード業務

器具滅菌・消毒、備品管理、準備・後片づけ、予約システム入力、カルテ管理など、診療を滞らせない縁の下の力持ち的な仕事も不可欠です。

こうした仕事を通じて、歯科助手は患者さんの歯と笑顔、そして医院の信頼を支える立場になります。
——これこそ、現在の歯科業界があなたを待っている理由です。

市場は広い、需要は高い ─ 歯科業界というフィールドの魅力

ここで、歯科助手という立場が持つ市場性・将来性について、もう少し掘り下げましょう。

受診率上昇=潜在需要の顕在化

受診率が 63.8% に達したということは、逆に言えば、まだ3~4割の人が定期検診を受けていないということです。
この未受診層を取り込む余地は大きく、今後も検診推進・予防重視の流れが継続すれば、歯科医院の受診希望者・来院件数はなお上昇する可能性が高いです。

高齢化&口腔健康への関心

超高齢社会の日本では、歯を残すこと、咀嚼機能を守ること、健康寿命を延ばすことがますます重視されます。
8020(80歳まで20本の自分の歯が残っていること)達成者率も、令和6年調査で6割に乗りました。
つまり、「高齢になっても自分の歯を保ちたい」という国民のニーズは確実に強まっており、それを支える存在としての歯科医院には、ますます社会的意義が出てくるのです。

予防歯科への転換期

先程も挙げましたが、これまでは「痛みなどの症状が出たら受診する」流れが主流でしたが、今は「未然に防ぐ」への転換が進んでいます。
検診だけでなく、日常管理、予防処置、定期フォローといった一連の流れを提供する医院が評価される時代です。その中で、助手が果たす役割は拡大します。

職域健康・自治体・企業検診との連携

歯科健診は、他の定期健康診断などに合わせて、自治体や企業の健康施策に取り入れられることが増えています。
職場での健診機会併用、地域イベントでの検診ブースなど、歯科助手が地域連携やイベント対応に関わる機会も生まれます。

これを踏まえると、歯科助手という職は、単なる補助にとどまらず、医院戦略・地域展開を支える戦力としての価値を持つ職になりつつあります。

どんな力が求められるのか、身に付くのか?

では、歯科助手を目指す方にとって、どのようなスキルやマインドが大切になるでしょうか?
以下に、特に重視したいポイントを挙げます。

コミュニケーション力・人当たりのよさ

検診だけに限らず、何かしらの理由で受診したい、という思いを持って来院された方への接遇は非常に重要です。
安心感を与え、再来院意欲につなげるような気配りができることが強みになります。

基本的な医療知識・口腔知識への理解欲

歯科用語、歯・歯肉・歯周病・虫歯などの基本構造、検診測定の意味など、最低限の知識があるとスムーズに現場に入れます。
入職後に先輩から丁寧な指導がある医院がほとんどですが、学ぶ意欲があることが大切です。

正確さ・準備・整理能力

医療器具・検査器具の準備、消毒・滅菌、器具管理などは正確さと丁寧さが求められる業務です。
ミスが起きないように注意を払うことが、医院の信頼に直結します。

マルチタスク力

診療/検診業務との兼ね合いで、受付・案内・会計・記録入力・器具準備を同時に行うことがあります。優先順位を付けて動ける力が役立ちます。

向上心・主体性

医療現場は、システムが変わったり治療の点数が変わったりと、意外と変化が多い職場です。同時に、「このやり方だとやりにくいな…」と思うこともしばしば出てくるかもしれません。
変化を恐れず、自分から提案や改善意識を持つ姿勢は、医院にとって頼もしいのです。

これらの力を持つ人、あるいは、これからそんな人になりたいという意欲のある人を、私たちは求めています。

あなたをお待ちしています!

「歯科業界は広いんです!待ってます!」

これは、単なるキャッチコピーではありません。

受診率が6割超えという現実、制度推進の追い風、そして高齢化社会でのお口の健康ニーズの高まり。
その全てが、あなたという力を必要としている証拠です。

その入口を支える存在である「歯科助手」。
あなたがその入り口になってくれるなら、医院はより多くの人を笑顔にできます。
需要・制度・意識、すべての要素が味方にあるこのタイミングで、ぜひ私たちと一緒に未来の歯科業界を創っていきましょう。

あなたのご応募をお待ちしております。